フィリピンの季節と気温|雨季・乾季と留学のベストシーズン(セブ・バギオ)
フィリピンに四季はなく、季節は乾季と雨季の2つです。セブ・バギオなどエリア別の月別気温と雨、台風の時期、月ごとの行事、留学のベストシーズンと服装・体調管理を、フィリピン気象庁(PAGASA)のデータをもとにまとめました。

フィリピンには日本のような四季はなく、季節は乾季(12〜5月)と雨季(6〜11月)の2つです。語学学校が多いセブの平均気温は一年中26〜29℃台で、いちばん暑いのは5月、雨が少ないのは3〜4月。標高約1,500mのバギオは年平均19.5℃と涼しく、7〜9月に雨が集中します。天候で選ぶなら、セブは2〜5月、バギオは12〜4月が過ごしやすい時期です。
この記事では、フィリピン気象庁(PAGASA)の平年値をもとに、エリア別・月別の気温と雨、台風の時期、季節の行事、服装と体調管理までを、セブで語学学校を運営してきた立場からまとめます。
| セブ(マクタン) | バギオ | |
|---|---|---|
| 気候 | 一年中、日本の真夏に近い | 一年中、日本の春〜初夏に近い |
| 年平均気温 | 28.1℃ | 19.5℃ |
| 1月の最低気温 | 24.0℃ | 13.0℃ |
| 年間降水量 | 1,685mm | 3,824mm |
| 雨の少ない時期 | 3〜4月 | 12〜3月 |
| 雨の多い時期 | 6〜10月、12月 | 7〜9月 |
1. フィリピンの季節は「乾季」と「雨季」
PAGASAは、フィリピンの季節を雨季(6〜11月)と乾季(12〜5月)に分けています。乾季はさらに、比較的涼しい「涼しい乾季(12〜2月)」と、気温が上がる「暑い乾季(3〜5月)」に分かれます。
- 涼しい乾季(12〜2月):朝晩が少し過ごしやすい時期。セブでも最高気温は30℃前後で、日本の真夏と同じくらいです。バギオでは朝の気温が13〜14℃まで下がります。
- 暑い乾季(3〜5月):一年でいちばん暑い時期。セブの最高気温は32〜33℃に達し、日差しも強くなります。
- 雨季(6〜11月):スコールのような強い雨が増え、7〜10月は台風が多くなります。
全国の平均気温は年間26.6℃(バギオを除く)で、いちばん涼しい1月が25.5℃、いちばん暑い5月が28.3℃です。季節による気温の差は3℃ほどしかなく、日本のような「冬服が必要な季節」はありません。現地の人は、4〜5月の暑い時期を「サマー(夏)」と呼ぶこともあります。
2. セブ(マクタン)の月別気温と降水量

語学学校が最も多いセブ・マクタン島の平年値です。最高気温は一年を通して30〜33℃、最低気温も24〜26℃で、東京の8月(平均気温26.9℃)より少し暑い気候が一年中続きます。
| 月 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 | 雨の日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 26.8℃ | 29.7℃ | 24.0℃ | 135.1mm | 12日 |
| 2月 | 27.0℃ | 30.0℃ | 24.0℃ | 88.9mm | 9日 |
| 3月 | 27.8℃ | 31.0℃ | 24.6℃ | 60.9mm | 7日 |
| 4月 | 28.8℃ | 32.2℃ | 25.5℃ | 55.6mm | 5日 |
| 5月 | 29.4℃ | 32.8℃ | 26.0℃ | 94.4mm | 9日 |
| 6月 | 28.9℃ | 32.3℃ | 25.5℃ | 180.7mm | 13日 |
| 7月 | 28.3℃ | 31.6℃ | 25.1℃ | 210.6mm | 15日 |
| 8月 | 28.5℃ | 31.9℃ | 25.2℃ | 157.9mm | 13日 |
| 9月 | 28.4℃ | 31.9℃ | 25.0℃ | 190.4mm | 14日 |
| 10月 | 28.2℃ | 31.4℃ | 24.9℃ | 207.6mm | 15日 |
| 11月 | 28.0℃ | 31.0℃ | 25.0℃ | 131mm | 12日 |
| 12月 | 27.4℃ | 30.3℃ | 24.6℃ | 171.9mm | 14日 |
| 年間 | 28.1℃ | 31.3℃ | 24.9℃ | 1,685mm | 138日 |
セブは、マニラのように雨季と乾季がはっきり分かれる地域ではなく、雨季以外にも雨が降ります。12月や1月も雨の日が月12〜14日あります。一方、3〜4月は雨の日が月5〜7日と一年で最も少なく、晴れの日が続きます。雨季でも一日中降り続くことは多くなく、短時間に強く降って止むスコールが中心です。傘を持って授業に向かい、休み時間には晴れている、という日もよくあります。
3. バギオの月別気温と降水量

バギオはルソン島北部の標高約1,500mの高原にあり、「フィリピンの夏の首都」と呼ばれます。年平均気温は19.5℃で、東京の5月や10月に近い過ごしやすさです。ただし1月の最低気温は13℃まで下がり、朝晩は長袖と上着が必要です。
| 月 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | 降水量 | 雨の日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 18.1℃ | 23.1℃ | 13.0℃ | 16.4mm | 3日 |
| 2月 | 18.5℃ | 23.7℃ | 13.4℃ | 23.7mm | 3日 |
| 3月 | 19.7℃ | 24.8℃ | 14.5℃ | 50.5mm | 5日 |
| 4月 | 20.7℃ | 25.5℃ | 15.9℃ | 99.5mm | 8日 |
| 5月 | 20.6℃ | 24.7℃ | 16.4℃ | 340mm | 18日 |
| 6月 | 20.4℃ | 24.3℃ | 16.5℃ | 406.1mm | 19日 |
| 7月 | 19.6℃ | 23.1℃ | 16.2℃ | 772.7mm | 24日 |
| 8月 | 19.3℃ | 22.3℃ | 16.2℃ | 963.2mm | 25日 |
| 9月 | 19.6℃ | 23.0℃ | 16.1℃ | 537.3mm | 22日 |
| 10月 | 19.6℃ | 23.6℃ | 15.6℃ | 477.3mm | 13日 |
| 11月 | 19.5℃ | 23.9℃ | 15.1℃ | 96.1mm | 7日 |
| 12月 | 18.8℃ | 23.5℃ | 14.1℃ | 41.6mm | 5日 |
| 年間 | 19.5℃ | 23.8℃ | 15.2℃ | 3,824mm | 152日 |
バギオの雨は5〜10月に集中し、8月は平年で963mm、月25日も雨が降ります。東京の年間降水量(約1,600mm)の半分以上が1か月で降る計算です。この時期は外出の予定が立てにくく、山道の通行止めが起きることもあります。反対に12〜3月は雨の日が月3〜5日と少なく、涼しく晴れた日が続く、勉強に集中しやすい季節です。
4. エリア別の気候比較(クラーク・イロイロも)
| エリア | 年平均気温 | 1月の最低気温 | 年間降水量 | 雨の少ない時期 | 雨の多い時期 |
|---|---|---|---|---|---|
| セブ(マクタン) | 28.1℃ | 24.0℃ | 1,685mm | 3〜4月 | 6〜10月、12月 |
| バギオ | 19.5℃ | 13.0℃ | 3,824mm | 12〜3月 | 7〜9月 |
| クラーク | 27.2℃ | 21.0℃ | 2,455mm | 1〜4月 | 7〜8月 |
| イロイロ | 27.7℃ | 22.7℃ | 2,085mm | 1〜4月 | 6〜9月 |
クラークとイロイロは、セブに比べて乾季と雨季の差がはっきりしています。クラークの1〜2月は雨の日が月3日ほどしかなく、乾いた晴天が続きます。一方、8月は695mmとまとまった雨が降ります。イロイロも1〜4月は雨が少なく、6〜9月に雨が多くなります。
同じ「フィリピン留学」でも、行き先によって過ごしやすい時期は変わります。エリアごとの学校や特徴は、エリアで探すから比べられます。
5. 月別ガイド:天気・行事・混み具合
| 月 | セブの天気 | 主な行事・祝日 | 留学のポイント |
|---|---|---|---|
| 1月 | 雨の日 約12日。朝晩はやや涼しい | シヌログ(セブ、1月第3日曜)、ディナギャン(イロイロ)、アティアティハン(アクラン州カリボ) | 冬休み明けで比較的落ち着く。お祭りの週末は街が混雑 |
| 2月 | 雨が減り晴れが増える | パナグベンガ(バギオの花祭り、2月) | 大学生の春休みで日本人が増え始める |
| 3月 | 雨の日 約7日。暑くなり始める | 聖週間(年により3〜4月) | 春休みの繁忙期。部屋が埋まりやすい |
| 4月 | 一年で最も雨が少ない | 聖週間(年により3〜4月) | 晴天が多い。ゴールデンウィークの短期留学も |
| 5月 | 一年で最も暑い(平均29.4℃) | フィエスタ(各地の守護聖人の祭り) | 暑さ対策が必要。比較的空いている |
| 6月 | 雨季入り。雨の日 約13日 | 独立記念日(6月12日) | 空いている時期。料金やキャンペーンを比べやすい |
| 7月 | 雨の日 約15日。台風シーズン | — | 夏休みの繁忙期が始まる。台風の情報に注意 |
| 8月 | 台風シーズンのピーク | — | 夏休みの繁忙期。バギオは一年で最も雨が多い |
| 9月 | 雨の日 約14日 | クリスマスの飾りつけが始まる | 比較的空いている。台風に注意 |
| 10月 | 雨の日 約15日 | マスカラ・フェスティバル(バコロド、10月) | 台風に注意。大学生の秋の短期留学も |
| 11月 | 雨が減り始める | 万聖節(11月1日) | 空いている時期。年末に向けて予約が増える |
| 12月 | 雨の日 約14日。クリスマスシーズン | クリスマス、リサール記念日(12月30日) | 年末年始は学校の休校日や航空券の値上がりに注意 |
フィリピンでは「バー・マンス(-ber months)」と呼ばれる9月から12月まで、長いクリスマスシーズンが続きます。9月になるとショッピングモールにクリスマスツリーが飾られ、クリスマスソングが流れ始めます。1月のシヌログはセブ最大のお祭りで、街中がパレードと人であふれます。せっかくの留学なら、こうした行事の時期に合わせるのも一つの楽しみ方です。
6. 台風シーズン(7〜10月がピーク)
PAGASAによると、フィリピンの監視区域には年平均20個ほどの台風(熱帯低気圧)が入り、そのうち8〜9個ほどが国内を横断します。台風の多い時期は7〜10月です。ルソン島北部に比べるとセブなどビサヤ地方は通過数が少なめですが、11〜12月に大きな台風が来た年もあります。
監修者が現地で見たこと
森内 亨(STABRO株式会社 代表)
日本の台風と比べると、フィリピンの台風は規模が大きく感じます。建物やインフラが日本ほど頑丈ではないため、道路がすぐに水没したり、造りの弱い建物では屋根が飛ばされたりすることもあります。また、台風が近づくと、現地の人たちは「何も起こらないように」と神様に祈ります。信仰が暮らしに根づいたフィリピンらしい光景です。
台風が近づくと、PAGASAは風の強さに応じて「熱帯低気圧風警報(TCWS)」をシグナル1〜5で発表します。地元の学校は自治体の判断で休校になりますが、寮のある語学学校では、授業を続けるか、外出を控えるかを学校ごとに判断します。
- 出発前:学校の緊急時の連絡方法と、航空便が欠航したときの対応(振替・追加の宿泊)を確認する。海外旅行保険の「航空機遅延」の補償も確認しておくと安心です。
- 台風が近づいたら:学校の指示に従い、外出を控える。停電に備えて、モバイルバッテリーと懐中電灯(スマートフォンのライトでも可)、飲み水を用意する。
- 帰国日が近いとき:航空会社の運航情報をこまめに確認し、欠航になったら学校とSTABROに連絡する。
7. 留学のベストシーズンはいつ?
| 重視すること | おすすめの時期 | 理由 |
|---|---|---|
| セブで晴れの日を多く | 2〜5月 | 雨の日が少なく、海のアクティビティも楽しみやすい |
| バギオで雨を避ける | 12〜4月 | 乾季で雨が少ない。12〜2月は朝晩が冷える |
| 暑さを避ける | 12〜2月 | 一年の中では比較的涼しい |
| 台風の影響を減らす | 1〜5月 | 台風のピーク(7〜10月)を外せる |
| 空いている時期に行く | 5〜6月、9〜11月 | 日本の長期休みから外れ、部屋の空きも見つけやすい |
| お祭りを楽しむ | 1月(セブ)、2月(バギオ) | シヌログやパナグベンガの時期 |
天候だけでなく、混み具合も時期を選ぶポイントです。日本の春休み(2〜3月)と夏休み(7〜8月)は日本人の学生が増えやすく、学校によっては繁忙期の料金がかかったり、希望の部屋が埋まりやすくなったりします。社会人で時期を選べるなら、5〜6月や9〜11月は落ち着いて学びやすい時期です。
実際には、雨季に留学しても勉強への影響はあまり大きくありません。授業はほとんどが校内で行われ、寮も校内か学校の近くにあるためです。天候よりも、「いつなら仕事や学校を休めるか」「どのくらいの期間行けるか」から決める人が多いです。期間ごとの費用はフィリピン留学の費用(期間別の総額)で比べられます。
8. 季節ごとの服装と持ち物

| セブ・クラーク・イロイロ | バギオ | |
|---|---|---|
| 普段の服 | 半袖・薄手の服。乾きやすい素材 | 長袖シャツ、薄手のセーターやパーカー |
| 羽織り | 冷房対策の薄手の長袖を1枚 | 朝晩用の上着。12〜2月は暖かい上着 |
| 雨季 | 折りたたみ傘、濡れてもよいサンダル | 折りたたみ傘、防水の靴またはサンダル、乾きやすい服 |
| 日差し | 日焼け止め、帽子、サングラス | 日焼け止め(標高が高く日差しは強い) |
セブでも教室やショッピングモール、バスの中は冷房が強く、半袖では寒く感じることがあります。薄手の長袖を1枚持っておくと安心です。授業に着る服は、学校の服装規則に合わせてください。持ち物の全体はフィリピン留学の持ち物リストにまとめています。
9. 体調管理のポイント
- 暑さ:3〜5月を中心に、こまめな水分補給と日陰での休憩を。水道水は飲まず、ミネラルウォーターを飲みましょう。
- 冷房:屋外の暑さと屋内の冷房の差で体調を崩す人が多くいます。寮の冷房は温度を上げめに設定し、羽織りを活用してください。
- 蚊:雨季は蚊が増え、デング熱にかかる人も増えます。虫よけスプレーを持参し、夕方以降は肌の出る服を避けると安心です。
- 雨と食べ物:雨季は湿度が高く、食べ物が傷みやすくなります。屋台の食べ物は、加熱したてのものを選びましょう。
現地での暮らし全体の注意点は、フィリピン留学の現地生活もあわせて参考にしてください。
出典:PAGASA「Climate of the Philippines」、PAGASA「Tropical Cyclone Information」、PAGASA Climatological Normals(Mactan・Baguio 1991〜2020年、Clark 1997〜2020年、Iloilo 1991〜2009年)、気象庁 平年値(東京)。気象は年によって変わるため、渡航前に最新の予報を確認してください。
よくある質問
フィリピンに四季はありますか?
ありません。フィリピンの季節は乾季(12〜5月)と雨季(6〜11月)の2つです。乾季は、涼しい乾季(12〜2月)と暑い乾季(3〜5月)に分かれます。季節による気温の差は3℃ほどです。
フィリピンでいちばん暑い月はいつですか?
5月です。セブ・マクタンの平年値では、5月の平均気温が29.4℃、平均の最高気温が32.8℃で、一年でいちばん高くなります。
フィリピンでいちばん涼しい月はいつですか?
1月です。セブでも1月の平均気温は26.8℃ありますが、バギオでは1月の最低気温が平均13.0℃まで下がります。
雨季に留学しても大丈夫ですか?
大丈夫です。雨季でも一日中降り続く日は多くなく、授業は校内で受けるため、勉強への影響は大きくありません。台風のピーク(7〜10月)に渡航する場合は、学校の連絡方法と航空便欠航時の対応を確認しておきましょう。
セブとバギオ、気候で選ぶならどちらですか?
暑さが苦手ならバギオ、海や晴れの日を楽しみたいならセブが向いています。バギオは年平均19.5℃と涼しい一方、7〜9月は雨が非常に多くなります。セブは一年中30℃前後で、3〜4月が最も晴れやすい時期です。
